傷だらけの日本

 福島第一原子力発電所の事故はまだ終息していないので、以下に、放射性物質に関するURLを掲示します。

東京都ホームページ
http://www.metro.tokyo.jp/

都健康安全研究センター
都内の環境放射線測定結果 測定場所:東京都新宿区百人町
http://ftp.jaist.ac.jp/pub/emergency/monitoring.tokyo-eiken.go.jp/monitoring/

武田邦彦(中部大学)のブログ
http://takedanet.com/

フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)のシュミレーション動画
日本周辺での拡散
http://www.irsn.fr/FR/popup/Pages/animation_dispersion_rejets_17mars.aspx
世界への拡散
http://www.irsn.fr/FR/popup/Pages/irsn-meteo-france_19mars.aspx

オーストラリア気象局の動画
日本周辺での拡散
http://www.mynewsjapan.com/static/extrapictures/13-15.gif

オンライン雑誌、デア・シュピーゲルのサイトに掲示された拡散動画
Markus Becker
http://www.spiegel.de/wissenschaft/natur/bild-750988-192309.html

(米国原子力規制委員会も発表しているとのことですが見つからなかった。でも、何で外国からしか入手できないのか疑問です。つまりは、菅首相の数多い致命的な責任放棄の1つなのだと思います。流言飛語を抑えるには正確な情報提供が不可欠です。)


 もう少し内容をまとめたいのですが、とりあえず、これらのホームページから必要な情報を入手してください。

大震災から12日後(2011.3.22)
 昨日、震災後、初めて職業訓練校に行ったのですが、クラスメート・教員とも全員無事で、みんなの顔を見て、何かほっとしました。2011年3月11日の地震後、避難先の公園で別れたままだったからです。
 そして、教室に貼ってある大きな日本地図を見て、改めて思ったのが、ズタズタにされた日本列島でした。もちろんこれは比喩であり、日本地図の地名の下に、多くの死者、行方不明者、避難者の無数の人々が見えるような気がしたのです。破壊された家屋や農地や漁業施設、そして工場もありました。
 そして、日本は傷だらけじゃないか、と思ったのです。
 そこにはたしかに、学校の先生が言った、信じられないくらいの自己献身も見えたし、たしかに、それがあれば、いつか日本列島に住む人々が立ち直る日も来ることも想像できるものです。
 しかし、ここでは、すでに避難者から30名もの死者を出し、今も避難者を苦しめ続けている、現、菅内閣の批判をしたいと思います。
 震災はある意味で仕方ないとしても、その被害をもたらしたこれまでの原子力政策、防災政策、そして震災後の救援対策と事故を起こした福島原発に対する対策において、菅内閣はあまりに無能だったからです。
 日本各地には、限りない自己献身をしている人々がいる。しかし、彼らの足を引っ張りつづけ、避難者に苦しみを与えつづけているのは、自らの政府としての役割と責任を放棄し、大震災に関する救援を官僚に丸投げすることによって、省庁利害の相互対立をもたらし、それゆえに緊急性のある諸政策をマヒさせ、何ら有効な指示を出せないようにした、自らのオーガナイズする責任を放棄した菅総理大臣にほからないと言わざるをえないように思います。
 この13日間に菅がしたことといえば、突然福島を訪問し、根拠のない安心感を振りまき、その間、救難に一刻を争う福島の行政機能と原発事故対策をマヒさせたこと、東電を訪問し一刻を争う原発事故対策を3時間にわたってマヒさせたこと、そして、本当は救援の指示で忙しいはずなのに、なにもしないで、自衛隊の卒業式に出席し訓示したこと、政権維持のために震災と関係のない予算案の折衝で野党と不毛な交渉をして、長時間にわたって本来の任務を放棄したことくらいです。自衛隊の卒業式なんか代理で十分だったはずです。これらの姿こそ、官邸にいても何の役にも立たない彼自身の姿を如実に映し出したものです。
 行政機能に一時的混乱をもたらすことを承知で言いますが、菅を即座に引きづりおろし、昨年の代表選挙で第2位であった小沢氏を民主党代表にすべきです。
 代表者である首相がこのように無能だとしたら、誰がその代理をするのでしょうか。実は誰も代理責任を持とうとしなかったし、その能力もなかった。官房長官である枝野は広報官で十分間にあう記者会見のみに顔を出し、本来の省庁間の調整役である自らの責任を放棄した。岡田民主党幹事長は、政権党の代表として何もせず、さいたまスーパーアリーナに視察に出るだけの無能ぶりです。そして現われたのは、究極の無責任である無政府状態でした。
 菅は震災前、政治的に死に体になりながら、政権の延命だけを目指していました。いちばん政権延命に効果があるのは国民の生活が第一の2009マニュフェスト政策に戻ることだったのですが、末期自民党の歴代総理と同様、そうした想像力はなかった。むしろ、国民との約束に背を向けて、アメリカ、財界、官僚だけを見て、彼らのためだけの政治を行ってきました。
 そんな奴が、いきなり救援活動のリーダーになっても、活躍できるはずもないのです。だって無能なのは目に見えているから。そして、そもそも、被害者を救う気がないからです。
 近づいている統一地方選に関しても、民主党系議員の敗北は必至という状況を受けて、すでに「地方選挙と国政は別」というスピーチを用意して待っていると言われています。身内の地方議員すら守れない菅に、ましてや国民を守ることなどできない構図となります。
 だから菅退陣こそ、回り道に見えますが、一番早く東北関東大震災の被害者を救うことになると確信するものです。

震災から13日後(2011.3.23)
 今日学校から帰ると、東京都は、東京23区といくつかの都内の市の水道水が1歳以下の幼児が飲むのにふさわしくない放射線値を示した、と発表していました。210ミリベクレル/kgの値で、1歳以下の幼児の制限値である100ミリベクレル/kgの2倍の数値です。そして大人の制限値である300ミリベクレル/kgまで、あと90ベクレルの数値です。
 東京はこれから1週間くらい晴天が続くから、とりあえず数値は落ちると思うのですが、問題なのは水源地の降雨なので、必ずしもそう言い切れない部分もあると思います。2日続いた雨による効果放射性物質は、3日前の100倍にもなっています(東京都健康安全研究センターのホームページデータ)。水道に影響が出ないはずはないです。
 東京都は緊急にミネラルウォーターを配ることを決めたみたいです。しかし、どうせ配るのなら、なぜ摂取制限の発表と同時に配ることも発表しなかったのでしょうか。そして500mlを24万本(8万人いる幼児1人に対して3本)で足りるのでしょうか。また、24日(木)に関係区市に搬送すると言っているが、当該家庭にはいつ着くのでしょうか。
 つまり、今、僕らにできるのは、本当にミネラルウォータを必要とする1歳以下の子供を持つ親のために、関係ない僕ら自身の買い占め行動を慎むことなのだと思います。
 こんな姿を見ると、結局、清涼飲料水メーカーをもうけさせることが都民の生死より優先されたとみるほかありません。それとも、石原都知事がバカだから、買い占めパニックが起きることを予期できなかったのかもしれません。それとも、週に3日しか登庁しない石原の不在中の出来事なのかもしれない。
 しかし、この3つのどの場合を想定しても、石原は都知事としてふさわしくないという結論しかもたらしません。
 80過ぎのジジイには、自らの余命は計算できても、何が善で何が悪かを判断する能力が欠如しているのかもしれません。というか、石原は若い時からそうだった。だから、先天的に欠如しているのでしょう。
 石原が大好きなのは、都民の生活を守ることではなく、ゼネコンと石原一族の栄達だけだったからです。それは彼の過去12年にわたる都政を見るとわかる。全国第2位だった福祉度をなんと47位まで下げたのが、彼の都政だったからです。
 傷だらけの日本、瀕死の日本を生き返らせるためには、必死で努力する日本人だけでは足りません。努力する彼らの足を引っ張る悪徳政治家を排除することが、絶対に必要だと思います。

結論
 石原にしても菅にしても、いまもTVで報道される目を覆うような事態を招いた、被災者救援に対する不作為、原発事故対策に対する不作為、つまりやらなかったことだけでも、彼らは万死に値します。そして、彼らの退陣なくして日本の復興はありえないと、私は強く思います。彼らが推し進めてきたこと、そしてしなかったことを見て、日本に住む住民は、文字どおり自らの生命を守るために、今こそ、彼らを退陣させるために行動しなければならないと思います。
 それは、被災地救援と同じだけ重要なことだと思います。つまり、どちらが欠けても、日本の復興はないという意味においてです。